〇他者否定は、形を変えた、自己肯定。
冒頭でも述べましたが、このエッセイは、自戒もおおいに込めて書き上げています。
口で言えても、実行できなければ意味がありません。 フっと迷ったときに、自分がこの文章を読んで、
自分のヒントにするために書いているところもあるんです。
さて、その一つが、今回のテ−マです。
人間、悲しいかな、他者を否定することはなかなかやめられないものです。
言霊の話を考えてみても、誰かのことを悪く言うのは必ず自分に跳ね返ってきますから、
絶対さけたいことなのですが、
「あいつの考えは違う。」
「あいつの行動は腹が立つ。」
と思わず思ってしまったりするものです。
それが意識的か無意識的かは別として、他者の振る舞いにイライラするときは、
きっと誰にでもあると思います。
ここで注意したいのですが、もし、今、納得いかない他者がいて、
その人を一生懸命否定して、あいつはああでもない、
こうでもない、と言っている、あるいは思っている自分がいたら、立ち止まってみてください。
他者否定は、形を変えた自己肯定なのです。
私達は、特に学校文化によって、自分のことを自分で褒めると、
それはおかしい、と学んでしまいました。
「よしよし、よくここまで、できた。」
「私って、なかなか、やるじゃない。」
「俺って、イイオトコ!」
そういう考えの人がいると、
「自己評価が甘い。」
とか、
「あんた、ナルシスト?」
とか、余計なことを言って、その人の足を引っ張ろう、という文化に浸ってきました。
そう、
100点満点のテストで、98点を取ったときに、
「やった!98点だ!!」
と喜ぶ生徒よりも、
「ああ、あと2点で100点だったのに。」
と落ち込む生徒を、よし、とする風潮があるのです。
確かに、その落ち込みをバネに、次回頑張ることはできるでしょう。
でも、その喜びをバネに、次に進んでもいいですよね。
でも、先生や大人たちは、そういう、自己肯定のできる子供を、
「自惚れている。」と評価します。
実際、私現場にいたとき、これは痛いほど感じていました。
そして、もちろん、その先生達も、自分のことを自分で褒めることなど、
できなくなっています。
先生や大人がそのように評価すれば、まわりの生徒も、自己肯定できる生徒を、
「調子に乗っている。」という扱いで接するようになります。
全員が、お互い、自己肯定のできない人間にし合っていて、
どんどんセルフイメ−ジを下げているのです。
しかし、我々は、自分に価値を見出せないと、生きていけません。
自己重要感を満たし、セルフイメ−ジを
それなりに高く維持できていないと、社会で生きていけなくなってしまいます。
それなのに、自分で、自分を褒めることは、大人になった時点で、もうできなくなっています。
「よくやった!」
と、自分の頭を自分でナデナデしてあげるなんて、できなくなっているのです。
では、どうやって、自己肯定をするのでしょう?
・・・。
そう、他者を否定することで、自己を肯定しようとするのです。
あいつは間違っている!!という叫びの裏側には、
「オレは正しい!」というメッセ−ジがこめられているのです。
あの同僚が気に入らない、といって否定しているとき、
「私は、あなたと違って、ここがイイのよ。」と、やはり自己を肯定しているのです。
そもそも、「常識」というものでさえ、現代の文化において、
多くの人が、それがイイ、と思っていることを体系だてたものです。
ちょんまげをして歩いていたら、今の時代、後ろ指さされますが、セミロンの男の子が江戸の町を歩いていたらやはり後ろ指さされます。
ですから、正しいとか、正しくない、ということでさえ、個人の価値観にゆだねるところなのに、それができずに、相手を否定しているときは、その事柄におして、猛烈に自分を肯定しているのです。
よく、相手のコンプレックスを突いてしまって、
激怒させてしまった、なんていう話がありますよね。
あれも、怒ることで、自分をまもり、相手を怒鳴って否定することで、
自分の状態を一生懸命肯定している状態なのです。
怒らないにしても、
なんだか、アイツ気に入らないんだよな…。
っていう考えが、なんだかズ〜っと消えないときは、その事柄を良く考えてみると、相手を否定することで、自分の何を
肯定しているのかがわかってきます。
逆に言うと、人のことを否定ばかりしている人は、自己肯定ができておらず、
セルフイメ−ジも低く、もがいている人です。
本当に満たされている人は、相手がどんなことをしようと、気にならないはずですから。
週刊誌の有名人のゴシップがあれだけすごいのは、それを読む人たちが、
「やっぱり我々のような生活が一番だ。」と自己肯定しているからではないでしょうか。
自分から見て、うらやましい環境にいる人間ほど、否定したくなるのです。
なぜなら、そのうらやましい相手を否定できれば、その相手とは違って、
夢を実現できていない自分の現実を肯定できるからです。
これは本当に悲しいことです。
でも、本人は、そんな心の裏側の働きには気付きません。
他者否定は、形を変えた自己肯定。
私自身、 しっかり胸に刻みたい言葉です。
ここから抜けだすヒントになるのは、セルフイメ−ジをあげるトレ−ニングです。
アファメ−ションや、鏡をつかったワ−クが良いでしょう。「美しく、かわいく、かっこよくなりたいあなたへ」
あたりも参照してください。
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